天然鮎内臓の塩漬け
当店で最も珍重される珍味。天然鮎は清流のテロワールとも表現され内臓の風味がそのまま川の味として現れます。一般的には内臓を含んだまま調理されることが多いので内臓のみを抜き取る機会は多くありません。
結の舟では、皇室献上鮎専用区域「御料場」近郊で鮎を水揚げしています。このエリアの鮎は「小漁(こりょう)」の名称で卸売市場に出回ります。小漁鮎は地元漁師の手によって内臓処理が施される特殊な鮎です。そのため漁業現場では新鮮な内臓が集まります。
この天然鮎の内臓を塩漬けし熟成させたものが「うるか」です。毎年5月11日の解禁直後から熟成を開始しております。夏の期間は産膜酵母と良い距離を保ちながら発酵を促します。およそ半年間の熟成を経て、2021年はとても良い仕上がりです。お手元に届いてから冷暗所保管で2年ほど追熟も可能です。うるかが深い緑色に変化していく様子を楽しみながら、お客様自身の手で深い味へとお導きください。
日本酒のあてにそのまま舌にのせて溶かすように味わうのが一般的です。少量の日本酒でのばし鮑(あわび)に塗るのも乙な楽しみかたです。オリーブオイルでのばしてサラダドレッシングやピザソース、アヒージョの下地にも活用できます。クリームチーズに練り込めばバゲットとの相性も良いでしょう。
天然鮎は川底石表面に付着する藻類の新芽を主食にしております。微細な砂の粒子がうるかに含まれることもございます。天然鮎内臓の証としてご理解をいただける方にのみお分けしております。
※ 商品写真には貯蔵用の甕(かめ)を使用しております。お届け時には90gをガラス小瓶に移し替えます